都会のネズミと田舎のネズミ

読書ネタ、スポーツネタ、お笑いネタ、時事ネタを拾いながら、笑いの方向へと導きます。3打数1安打を目指しています。ハズレよりもアタリを読んでください。

友を選ばば書を読みて

高校の将棋部に、日本を代表する作家の息子がおりました。さほど成績は良くなかったものの、どこから仕入れてきたのか、ときどき言い放つ軽妙なトークは秀逸で、教養ってのはこういうものかと思わせるものでした。

彼は、発言の中にちょいちょい分からないフレーズを入れてきます。悔しいから、その場で聞き返すことはせず、カバンに忍ばせた岩波の辞書で確認しておりました。指原莉乃の保険のCMみたいな感じ。お陰でボキャブラリーが増えたように思います。

 

日本語の語彙は、どのくらいあるのでしょうか?

外来語を含めれば、増殖し続けているのでキリがありませんが、岩波国語辞典で約65,000、広辞苑だと25万語が収録されているようです。言語教育の世界では、意味がわかるものを理解語彙、使いこなせるものを使用語彙と分けています。まぁ、理解語彙のレベルで普通の大人が五万語ぐらい。ちょっと勉強していると、十万語ってところですかね。そのあたり、喋っていると何となく分かります。相手の語彙力。ってか、本を読んでいるかどうかってこと。

 

本を読んでいない人は、同じフレーズを繰り返します。形容詞や擬音語、擬態語が多いのも特徴的。情報は耳から入ったものなので、深みがありません。だから、一つのテーマで5分と持たない。

何でしょうね、小泉総理あたりから、日本のトップは読書しない人が多くなったように思います。まぁ、原稿を自分で作らないので、細かいところなんかどうでもいいのかもしれませんね。それよりも、たくさん会って、たくさん仕入れる。ブレーンが大事なんだと。いや、そうですよね、自分の代わりに考えてくれる人をたくさん揃えておけばいいってのは、ある意味正しい。だけど、自分自身は、しっかり持っていなければなりません。そうでないと、かどわかされることがある。道鏡みたいな話。

 

本を読む人は、原稿の読み間違いも少ないです。なぜなら、考えながら読む習慣があるから。

たとえ、原稿が用意されていても、そのまま読めばいいとは考えていないってところ、重要なんだなぁ。