今年のドラフト会議では、甲子園大会が行われなかったこともあって、高校生が敬遠されて、大学生に指名が集中しました。
高校生に比べると、身体が出来上がっている選手が多く、それぞれが即戦力として期待されています。
考えてみれば、4年前の高校時代には指名されていなかったわけで、そこから頑張って今日を迎えたわけです。
一体、高校からすぐにプロ入りするのと大学経由で入るのでは、どちらがいいのか? 調べてみました。
以下は、2016年のドラフトで入団した高校生選手たちです。
5位 高山優希(大阪桐蔭)→育成契約
7位 郡拓也(帝京)
9位 今井順之助(中京)
ソフトバンク2位 古谷優人(江陵)
3位 九鬼隆平(秀岳館)
4位 三森大貴(青森山田)
ロッテ 3位 島孝明(東海大市原望洋)→退団
6位 種市篤暉(八戸工大一)
西武 1位 今井達也(作新学院)
4位 鈴木将平(静岡)
楽天 1位 藤平尚真(横浜)
7位 野元浩輝(佐世保工)→退団
8位 石原彪(京都翔英)
4位 山本由伸(都城)
6位 山崎颯一郎(敦賀気比)→育成契約
9位 根本薫(霞ヶ浦)→退団
広島 2位 高橋昂也(花咲徳栄)
4位 坂倉将吾(日大三)
5位 アドゥワ(松山聖陵)
6位 長井良太(つくば秀英)→退団
6位 大江竜聖(二松学舎大付属)
横浜 3位 松尾大河(秀岳館)→退団
4位 京山将弥(近江)
5位 細川成也(明秀学園日立)
阪神 3位 才木浩人(須磨翔風)
4位 濱地真澄(福岡大大濠)
ヤクルト 1位 寺島成輝(履正社)
3位 梅野雄吾(九産大九州産業)
5位 古賀優大(明徳義塾)
中日 3位 石垣雅海(酒田南)
5位 藤嶋健人(東邦)
全部で34人いました。このうち5人が退団、3人が育成契約となっています。
出世頭は,オリックスの山本投手。今や球界を代表するピッチャーとなっています。これに続くのが、今井(西武)種市(ロッテ)梅野(ヤクルト)堀(日本ハム)藤嶋(中日)大江(巨人)といった面々で、いずれも投手です。彼らが大学へ行っていたとして、いずれも今年、一位候補として挙げられていたでしょう。
それに対して、打者の一番手は坂倉(広島)ですが、未だにレギュラーを掴むまではいっていません。金属バットから、打ち方を変えねばならず、野手が適応できるようになるには、時間がかかるようです。プロのスピードに負けないための身体作りも重要で、これも時間がかかる。そういう意味では、野手は大学経由でも良いように思いました。清原や松井、大谷、村上など、プロ入り時に身体が出来上がっていた選手は例外で、多くは熟成のための時間が必要となるようです。
教える技術については、プロもアマもそんなに差がないような気がします。プロ野球のコーチでも、人によっては全然的外れな人もいる。それは、理解させる言葉を持っていなかったり、考え方や生き方を指南できなかったり、コミュニケーションが弱かったり。大学は、監督コーチだけでなく、環境としての気づきの場だから、成長するってことかもしれませんね。