多くの投手にとって、コントロールしやすい球種はストレートだと思います。変化球だと審判の判定も微妙になりますから、ここ一番ではストレートを投げたい。そして、それで打たれなければ、もっといいわけです。
例によって『データで楽しむプロ野球』のサイトでセ・リーグ投手のストレート被打率を調べてみました。
【先発タイプ】(100打数以上)
1位 森下(広島).206 155打数32安打
2位 伊藤将(阪神).208 106打数22安打
3位 大野(中日).223 157打数35安打
4位 大瀬良(広島).227 110打数25安打
5位 秋山(阪神).252 143打数36安打
6位 高橋優(巨人).254 181打数46安打
7位 濱口(DeNA).275 109打数30安打
8位 柳(中日).283 113打数32安打
9位 小川(ヤクルト).287 143打数41安打
10位 小笠原(中日).289 166打数48安打
【リリーフタイプ】(30打数以上)
1位 砂田(DeNA).094 32打数3安打
2位 森浦(広島).125 32打数4安打
3位 鍵谷(巨人).154 52打数8安打
4位 栗林(広島).154 39打数6安打
5位 マクガフ(ヤクルト).158 57打数9安打
先発タイプの投手は、意外に打たれていて、3割ぐらいまでの被打率が合格ラインのようです。
逆に言えば、ストライクが取れる変化球があって長いイニングを投げられるからこその先発投手。もちろん、ストレートでアウトが取れれば、鬼に金棒だということです。
リリーフタイプは、2割5分以下に抑えたいところ。
各チームにおける該当者を列挙します。
巨人は鍵谷・田中豊(.212)大江(.218)ビエイラ(.209)、阪神はスアレス(.171)及川(.214)岩貞(.224)、ヤクルトはマクガフ・今野(.211)大下(.194)、広島は森浦・栗林・コルニエル(.226)高橋樹(.243)、中日はマルティネス(.175)藤嶋(.200)、DeNAは砂田・エスコバー(.185)伊勢(.241)と、それぞれ複数を抱えています。
今どきのリリーフは、1イニングの限定登板が多いので、四球を出しにくいストレート勝負が定番です。
デラロサ(.276)祖父江(.423)三嶋(.298)石山(.338)塹江(.321)岩崎(.308)らは、意外にもストレートの被打率が高いので、変化球を効果的に使わねばなりませんから、捕手のリードがポイントとなります。