都会のネズミと田舎のネズミ

時事ネタを拾いながら、笑いの方向へと導きます。3打数1安打を目指しています。

ルパンの消息

時効好きとして知られている横山秀夫は、重厚なタッチで人間心理を描く作品の数々は、映像との相性が良く、ドラマや映画を通じて名前が通った作家の一人だと思います。

『64(ロクヨン)』や『第三の時効』が代表作ですが、デビュー作も時効がテーマの『ルパンの消息』(光文社)でした。

第一回サントリーミステリー大賞で佳作となったこの作品は、地方の新聞社に籍を置きながら書き上げたもので、なるほど、今とはタッチが随分違うなぁと感じてしまいました。最近になって、ようやく文庫本となったのが分かる気がします。リアリティがないにも程があるのでは?作家というのは、自分で納得いかないものでも市場へ卸すんですね。文庫本のあとがきに「ほろ苦くもあった」とか「書いた当時の粗っぽさに驚く」などと書かれていたところから読み取れます。

郷ひろみの『男の子女の子』を聴いたような、そんな気分になりました。ファンだったら、そういうのもいいっていうんでしょうけど…

73点(80点未満の作品はおススメしません)。