都会のネズミと田舎のネズミ

時事ネタを拾いながら、笑いの方向へと導きます。3打数1安打を目指しています。

坂の上の坂

尊敬する人物は数えきれないほどいますが、その生き方が鮮やかで羨ましいと思うのが、藤原和博氏です。

彼は大学卒業後、リクルートに入社して、いろんな部門の責任者を任されるなど、順調に出世していきますが、会社とは一定の距離を置くようになり、その後、都内では義務教育初の中学の民間校長へと転身します。校長時代は、世の中の成り立ちや学問と世の中のつながりについて教えていく「よのなか科」という授業を提唱し、実践してきました。

その著『坂の上の坂』(ポプラ社)では、生き方の指針についてまとめています。

 

  ・ヨーロッパでは宗教と教育が密接につながっていて、道徳を教える上で役立っている。理屈ではなく習慣になっているということ。

  ・日本人の場合、宗教が生活に入り込んでいないため、その点における教育が脆弱になっている。
  ・宗教の代わりをしていたのが世界的にも稀有な音楽体育図工に至るまでしっかり教え込む教育制度。

  ・それが「頑張る教」として、高度成長を牽引していた。

  ・当時は、教師も無条件に尊敬される存在でいられたが、父兄の高学歴化が進み、成長神話も終焉して一気にバランスが崩された。

  ・そこで、藤原氏は「よのなか科」の授業の中で、メディアリテラシーを学んでもらい、自分で考える習慣を身につけさせた。

  ・しょうがないと諦めてしまうのでなく、答えが一つであるとの正解主義・前例主義から脱却し、価値観を多様化させるように導いている。

 

1998年が分岐点で、答えが一つであるかのような情報処理力の時代からたくさんの解が存在する情報編集力の時代へと変わったと言います。

そのへんのところYouTube「たった一度の人生を変える勉強をしよう」に詳しいので、興味のある方は是非どうぞ。

https://www.youtube.com/watch?v=9VSx2PkoiEw

藤原氏は、人工知能がいかに進化したとしても、教員は生き残ると言っています。それは、ロボットには学ぶ喜びを教えることができないからだと。教育とは、伝染・感染だからです。そういう意味では、背中で教えるってのも大事でありまして、大人が学んでいる姿こそが最高の教材なのであります。