都会のネズミと田舎のネズミ

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オリックス躍進の秘密

前年最下位から予想を覆して優勝したパ・リーグの覇者オリックスブレーブスには、今から思えばなるほどの理由がありました。

それは、二軍監督の経験者が監督を含め、一軍スタッフに三人もいたからです。

ペナントレースを闘い抜く上で重要なのは、選手層の厚さです。長いシーズンの中で、スランプに陥る選手もいるし、突然に故障する場合もある。そのときに備えて、チーム全体が連携を深め、いつでも準備しておくことが大事であり、二軍のスタッフはそういう感覚で常に臨戦態勢でいなければなりません。

そのためにも、二軍のことを理解する存在が不可欠なのです。そういう人が多いほど良い。それって、企業で言うところの中間管理職そのものなんですね。マンションの管理人じゃ困ります。技術だけではなくて、精神面や目標設定、そしてコミュニケーション能力に至るまで目を配れるようなコーチ陣であってほしいのです。

2020年のオフに、広島カープから水本勝己二軍監督を引き抜いたのは、前代未聞でした。一軍選手としてほとんど実績のない水本を5年間の二軍監督経験を評価して迎え入れたのは、同じリーグで二軍監督として闘った中島聡監督ならではの慧眼です。

その結果、若手の育成に定評があるカープのやり方を取り入れつつ、自軍の二軍監督からメジャー経験もある田口壮をパイプ役として一軍コーチに引き上げ、盤石の体制を整えました。

紅林弘太郎・宗佑磨・杉本裕太郎・富山凌雅・宮城大弥・山田修義らの台頭は、二軍との連携の良さの賜物であったと思います。

 

二軍の重要性についての認識は、パ・リーグ球団の方が意識が高く、日本ハム新庄剛志監督がキャンプで一・二軍のシャッフルを言い出して話題になっています。ソフトバンクは今季から、二軍監督だった藤本博史が監督に、三軍監督だった森浩之がヘッドコーチとなりました。西武ライオンズが中日で二軍監督を経験した辻発彦監督のもと、今季からヘッドコーチに2019年から3年間二軍監督だった元メジャーの松井稼頭央が就任し、打撃コーチに楽天で一・二軍の監督だった平石洋介を起用。このチームは念が入ってて、GM渡辺久信も一・二軍監督経験者です。

これらのチームの今季の陣容が楽しみであり、若手の活躍に期待しています。