都会のネズミと田舎のネズミ

読書ネタ、スポーツネタ、お笑いネタ、時事ネタを拾いながら、笑いの方向へと導きます。3打数1安打を目指しています。ハズレよりもアタリを読んでください。

環状線の理論

「熱心なプロレスファンは、2,000人規模の後楽園ホールぐらいなら、放っておいても満員にしてくれる。だけど、10,000人を超えるような日本武道館や東京ドームクラスの会場を埋めるには、新しい需要を創造しなければならない。固定プロレスファンを環状線の内側だとするなら、その外側にいるような人達も引き込まないといけない」

 

これは、アントニオ猪木が唱えたとされる「環状線の理論」です。

彼は、単なるアスリートとしてだけでなく、興行主としてのセンスを備え持つ稀有な存在でありました。

だから、異種格闘技へと展開していったわけです。モハメド・アリとの試合がなければ、あれほどのプロレス人気には繋がらなかったでしょう。

事業家猪木は、タバスコ・スペアリブ・ひまわりの種・サトウキビでも一発当てようとしますが、そちらの方ではなかなか。どうも、参謀に恵まれなかったようで、しょっちゅう経理トラブルを起こしていました。会社経営ってのは、そういうものです。発想だけでは上手くいかない。

政治家になろうってのも、馬場とは違う。インテリジェンスで言えば、馬場なんですけどね。議場で「元気ですか?」と叫ぶのも、常識が違ってました。漫才コンビの「どうも〜」みたいな感じ。残存幼児性でした。

それでも人を惹きつけたのは、人気者のAB型たる所以です。同じAB型の古舘伊知郎村松友視が夢中だったのも、わかる気がします。

享年79歳。合掌。