都会のネズミと田舎のネズミ

読書ネタ、スポーツネタ、お笑いネタ、時事ネタを拾いながら、笑いの方向へと導きます。3打数1安打を目指しています。ハズレよりもアタリを読んでください。

ちょっとちょっと

王将戦の挑戦者決定リーグで52歳の羽生九段が四連勝しています。

通算のタイトル獲得が99回なので、あと一つというところまで迫っているのですが、棋界のトップに君臨するのが20歳の藤井聡太五冠であるため、仮に挑戦権を得たとしても、壁は高いのです。羽生善治がそんなことになるなんて、厳しい世界です。

さて、羽生九段がインタビューに答えるのを聞くと、ある口ぐせに気付きます。

「ちょっとどういう展開になるか、全然予想はできなかったんですけど。もうなんかでも、押さえ込まれるともう、全然ダメなんで。ちょっと形はわるいんですけど、どんどん駒を前に進めるしかないかなと思ってやってました」

「ずっと難しいと思ってやってたんで。終盤もそうですね。ちょっと歩がない形なんで。ちょっとこっちも、まあギリギリかなと思ってずっと指してました」

これは、将棋指し特有の喋り方でもあるんだけど、相手を気遣うことで、断定を避けるような表現になるんです。ちょっと。

心理学的に言うと、本音を隠したいということのようです。裏表があるとも。

 

将棋指しの口ぐせとして、他にこんなのもあります。

「えー」 発言の途中にえーを連発する人は、外面がいいタイプです。話している内容に自信がないときにそれを紛らわすためにの話し方です。

「なんか」 自分の考えに自信がない時に出やすい口ぐせです。

「まぁ」 本当は納得していないけど、争いごとを避けたいから肯定しておく場合に使います。

「一応」 防御反応が強い人の口ぐせです。失敗したときの自分に対する責めを和らげる意味があります。

 

対局を振り返ったときに、後から正解が見つかることが多いので、曖昧な言い回しが多くなる職業病とも言えます。

それ以上に、狭い業界なので、必要以上に嫌われたくないというのがあるのかも。とっても気を遣うのであります。