都会のネズミと田舎のネズミ

時事ネタを拾いながら、笑いの方向へと導きます。3打数1安打を目指しています。

生存確認

保険会社の広報部で働いていたとき、企業と社会との結びつきを考えていく中で、『将棋塾』というチャリティーイベントを発案しました。

これは、私がトッププロの棋士と親交があったことから実現させたもので、夏休みの期間中に、全国から将棋ファンを募り、参加者からは事前に宿題の提出を課して、その内容をもとに授業を行うという企画です。

これには、島朗九段が棋士の使命は普及と対局であるとの信念から、仲間の佐藤康光九段と森内俊之九段に呼びかけて実現したもので、愛好家には堪らない内容となっておりました。当時、三人ともA級順位戦に所属するトップ棋士で、佐藤・森内の両名は、後に名人位を獲得するという勢いの持ち主。ビックリするような豪華キャストによる競演でありました。

一限目は、宿題の答え合わせから。二〜四限目は、それぞれの棋士が、自分の実戦を題材に、解説を加えたもの。佐藤九段は、自身の現在進行形のタイトル戦(竜王戦)からの引用でした。

そして、目玉企画は佐藤VS森内の公開対局です。解説は、島九段で聞き手は私。持ち時間30分の早指し戦ですが、その中で2回ずつ、告白タイムというのがあって、別室で行われている対局を中座し、今、自分はどういう考えで臨んでいるかを聴衆の前で開陳するという衝撃的なものでした。普通だったら、嫌がるプロ棋士が多いと思うけど、彼らは面白がって乗ってくれました。

これねぇ、スゴいんですよ。闘いの途中で自分はこんな風に企んでいるっていうのが、相手の考えていることと(感覚的に)違っていたりして。

早指し将棋は、テレビでも毎週見られるけど、対局者が闘っている最中に自分の読み筋を公開するなんてのは前代未聞。そんなものは、見たことがないので、全国から集まったファンたちにバカ受けでした。

 

辛坊治郎氏が、自身のラジオ番組で衛星電話を使って、生存確認テレフォンというのをやっています。これは、ヨットで太平洋横断にチャレンジ中の辛坊治郎氏が、その時々にどこで何をしているかをかくにんするもので、猿岩石や間寛平を彷彿させるものであります。

うーん、人が生き抜いていくのを確認するドキュメンタリーは、美しい。当たり前なんて、ないってことがよく分かります。頑張れ!