一般にランナーが一塁にいた方が、無走者の打席よりも打率が高くなります。
チーム全体で見た場合、打率は次のようになります(2022年シーズン、前段が無走者、後段が走者一塁)。
ヤクルト .239 → .287
阪神 .235 → .275
ロッテ .219 → .258
西武 .224 → .251
中日 .230 → .256
広島 .242 → .262
オリックス .240 → .258
DeNA .250 → .263
日本ハム .225 → .237
楽天 .236 → .246
ソフトバンク.252 → .251
巨人 .243 → .241
打者が出塁したときに、チョロチョロする選手が多いチームほど、打率に効果が表れています。
ソフトバンクと巨人は、かえって打率が低くなっていました。走塁の意識が低いと言われても仕方がありません。
これを個人別で見てみましょう。走者一塁時の打率ベスト10です。
1位 坂本勇人(巨人)54打数23安打 打率.426
3位 菊池涼介(広島)86打数34安打 打率.395
4位 岡林勇希(中日)97打数36安打 打率.371
5位 近本光司(阪神)90打数33安打 打率.367
6位 柳町達(ソフトバンク)52打数19安打 打率.3654
7位 近藤健介(日本ハム)63打数23安打 打率.3651
8位 辰巳涼介(楽天)72打数26安打 打率.361
9位 安田尚憲(ロッテ)73打数26安打 打率.356
10位 塩見泰隆(ヤクルト)63打数22安打 打率.349
菊池選手は無走者のときの打率が279打数54安打で.194 と2割にも達しておらず、ランナーを置いたときの打席の読みの良さが光っています。
一塁にランナーがいるとストレート系のボールが多くなりますから、ここに挙げた10人は、直球に強い打者とも言えそうです。
そして、それは一番打者が多いこととも関係しているのかもしれません。
(つづく)