都会のネズミと田舎のネズミ

読書ネタ、スポーツネタ、お笑いネタ、時事ネタを拾いながら、笑いの方向へと導きます。3打数1安打を目指しています。ハズレよりもアタリを読んでください。

ラッシュライフ

漫才コンビにライスというのがいますが、アメリカ人が聞くと、それはLICEで虱(しらみ)の意味になるんだそうです。

だから、米の意味でRICEと言うならば、ルアイスと巻き舌で発音しなければいけません。

漢字・ひらがな・カタカナ・外来語が混在する日本語は表記の上で難しいと言われますが、こと発音についてはそんなに複雑じゃありません。

一方で、アルファベット26字の英語は表記が簡単だけれども、発音に微妙な違いがあり、日本人が苦手にしているところです。

ラッシュはLASHだと名詞で鞭打つこと、動詞で激しく動かすの意、LUSHだと形容詞で豊富な、名詞でのんだくれ、RASHだと形容詞でせっかちな、名詞で吹き出物、RUSHだと動詞で突進する、名詞で突撃・大多忙の意味があるんだそうです。

で、伊坂幸太郎の『ラッシュライフ』(新潮文庫)のラッシュはLUSHで飲んだくれのやけっぱち人生の意味らしい。

うーん、わかりにくいねぇ。

物語は、泥棒と入信者と不倫する精神科医とリストラされた男の人生がごちゃごちゃに混ざり合いながら進んでいきます。

着いて行こうとすると頭がヘンになりそうに。いやぁ、おかしいです、この作者。部分的には、ピリッと機知に富んだ会話のやりとりがあって、ドキッとするんだけど、何とも疲れます、読み進めるの。私としては、低評価とせざるを得ない。

 

【テーマ】タイトル・時代性・学習性 17点

【文章技巧】読みやすさ・バランス 16点

【人物描写】キャラクター・心理描写・思い入れ 14点

【構成】つかみ・意外性・スピード感 10点

【読後感】共感性・爽快感・リアリティ・オススメ度 12点

【合計】69点

 

と、思ったのですが、中田敦彦が批判した松本人志の話って、そういうことだと思います。

つまり、権威のある人がつまらないと言ったら、それで終わり。

だけど、採点する人が変われば評価がガラッと変わる。なので、審査する人は分散した方がいいと。それはそれで正しいのであります。