大会前の前哨戦が1勝5敗と振るわず、今回のW杯はダメかと思っていましたが、蓋を開けてみたら42対12の圧勝で初戦を飾りました。
本番では、ロックに第三列を経験した選手を起用していたので、ディフェンスのサポートが厚く、全く危な気のない試合運びでありました。
初出場のチリに、攻めのバリエーションが少なかったのも、ベテランが多い日本チームにとって、良かったと思います。
そして、キッカーの松田力也選手が次々にゴールを決めて、成功率100%でプレッシャーから開放されたのも、次に向けての好材料です。
で、次週の相手、イングランドですが、土曜日のニュージランド戦で3本のドロップゴールを成功させたスタンドオフのジョージ・フォード選手が脅威です。ドロップゴールというのは、野球で言えば満塁ホームランみたいなもので、そうそう見られるもんではありません。それが、一試合の中で3本とは驚きです。そのうちの1本は、自陣からの50メートルを超える規格外のもので、別の生き物を見ているようでありました。
試合巧者のイングランドは、敢えてトライを狙わず、ペナルティーゴールで得点を積み重ねていくチームなので、難敵です。徹底したハイパントでノックオンを誘うプレースタイルは、空中戦が苦手な日本チームにとって、相性が悪いと認めざるを得ない。智将ジェイミー・ジョセフがどんな手を打っていくか、不安と期待とが半々です。