都会のネズミと田舎のネズミ

読書ネタ、スポーツネタ、お笑いネタ、時事ネタを拾いながら、笑いの方向へと導きます。3打数1安打を目指しています。ハズレよりもアタリを読んでください。

ロッキード③

今月の初め、久々に田中真紀子が国会内で開かれた講演に登場しました。

村山富市政権時代の科学庁長官時代に公務で外遊した際、官房機密費から100万円を渡されたけど、返したと言います。

「私は公費で勉強させてもらいに国際会議に行くのに、なんでそんなもの(お金)をもらわないといけないのかと…。おみやげ代と言われましたが、外遊後、私費でおみやげにチョコレートを購入し、ある人にあげたら『真紀ちゃん、ありがとう。札束がぎっしり入っているかと思ったら、何だあれは』と言われた」との真紀子節全開でした。

いいですねぇ、切れ味抜群の79歳。政治家でなければ、いろいろ活躍できると思うんだけど、組織の中では無理だわなぁ。

その父、田中角栄は、立派な人でありました。

 

・高等教育を受けていないにも拘らず努力一筋で首相にまで登り詰め「今太閤」と持て囃された

・明晰な頭脳と徹底してやり抜く実行力で「コンピュータ付きブルドーザー」とも言われた

・代議士に当選してからは六法全書の暗記に取り組み、国会に向かうときはいつもそれを持ち歩いていた

・議員としては、33件もの議員立法を成立させた

・政治思想としては、日本経済の発展や国民生活の豊かさの追求にあると考えていた
日中国交正常化を成し遂げた

日本列島改造論をもとに、地方へお金を流していった

 

全く何もないわけではないものの、牢屋に入り政治生命を絶たれるような悪い人間ではないというのが『ロッキード』読後の私の印象です。

当時は、企業からの多額の献金が合法で当たり前だったことと、田中角栄が法律を熟知しており、外国企業からのお金だと知って受け取るなどあり得ないということがその理由。

ロッキード社からの援助を受けていたニクソン大統領がウォーターゲート事件で失脚したのと、事件当時の日本の関係者が融通の効かない三木武夫首相と稲葉修法相であった間の悪さは否めません。

だけど、それ以上の問題は、政商・児玉誉士夫への検察の追及が向かわなかったことでありました。

(つづく)