一昨年に行われたドラフト会議で指名された社会人及び独立リーグの出身者は、以下のとおりです。
【投手】
吉村貢司郎(ヤクルト1位)12試合4勝2敗 防御率4、33
吉野光樹(DeNA2位)一軍出場なし
大津亮介(ソフトバンク2位)46試合2勝0敗13H 防御率2、43
益田武尚(広島3位)8試合1勝0敗 防御率1、64
高野修汰(ロッテ4位)7試合0勝0敗 防御率1、64
河野佳(広島5位)8試合0勝1敗 防御率9、49
船迫大雅(巨人5位)36試合3勝1敗8H 防御率2、70
宮内春輝(日本ハム6位)一軍出場なし
林優樹(楽天6位)一軍出場なし
長谷部銀次(広島6位)一軍出場なし
【野手】
平良竜哉(楽天5位)一軍出場なし
児玉亮涼(西武6位)56試合 132打席27安打 本塁打0 打率.221
福永祐基(中日7位)97試合 325打席70安打 本塁打2 打率.241
意外なことに、野手の指名はほとんどなく、投手も先発はドラフト1位の吉村貢司郎だけ。社会人野球からは、リリーフ投手を集めているのが分かりました。いずれにせよ、シーズン通して活躍したのは大津亮介と福永祐基ぐらいで、ここからも新人王を狙うほどの即戦力がいないのが実情です。となると、大学卒業後2年を経過した選手だと活躍が見込める年数に限りがあるので、なかなか手を出しづらいってことなんでしょう。上位指名がほとんどないのも、そういう理由からのようです。
中日は、落合監督時代にやたらと社会人選手を指名していましたが、使いものにならないケースが多いと学習しています。
しかしながら、育て方に計画性がないのも事実で、投手か野手かでフラフラした根尾昴がその典型です。指名に際して、フロントよりも監督の好みを優先させるってのは相変わらずで、立浪監督となってから二遊間を守る内野手だらけで渋滞しています。
計画性がなく、ちょこちょこ起用するもんだから、新人王の資格を持った入団二年目以降のプロスペクトがほとんどいませんでした。
本当は育成ドラフトから昇格し、侍ジャパンに選ばれるまでとなった二年目の松山晋也は今季新人王の本命となるところでしたが、昨季の投球回が35、1と30回を少しだけ超えてしまったのです。こういうとこなんだなぁ。誰も気付かないものですかねぇ?
そんな中で、一人目は2022年亜細亜大学からドラフト6位で入団した田中幹也内野手です。それこそ即戦力として迎えられましたが、オープン戦で一塁への帰塁の際、右肩を脱臼してシーズンを棒に振りました。捲土重来、今年の巻き返しが期待されてはいるものの、こういう選手は得てして怪我に泣かされます。渋滞したライバルたちの存在もあって、どうなんでしょうか?
もう一人は、2020年育成ドラフト3位で指名した精華高校出身の松木平優太投手です。高校時代に投手経験がほとんどなく、身体も出来上がっていなかったので、球団としては珍しく、じっくりと育てられています。インドネシア人の父を持つイケメン投手は、入団時から10キロ以上も増量し、支配下登録からの飛躍が期待されています。