雇用が悪化して、求人がなくなり始めると、最初に切られるのは外国人留学生です。
アルバイトっていうのは、そういう時に立場が弱い。言葉のハンデがあれば、尚更です。
特定技能制度が導入されて、風向きが変わりつつあった上でのコロナ問題。時給が高い都市部の学生は、悲鳴を上げているものと思います。
その特定技能ですが、送り出し国にとってのメリットが少ないことと、N4取得というのが応募者本人にとってハードルが高いため、不人気で、一向に人が集まらず、依然として技能実習に応募が偏っています。
『ルポ 技能実習生』(澤田晃宏著・ちくま新書)によれば、実際に働き始めるまでの準備期間は半年が目安となっていて、そのためにかかるお金も安ければ信用できないという考えがあるそうで、聞いてみないとわからないものです。
実習生として3年間で250〜300万円を貯めて、持ち帰るというのが勝利の方程式。それ以上の欲はありません。早く帰りたい。
日本へ出稼ぎに行こうと考える人の大半は、どの国も田舎の農村部出身なので、保守に凝り固まっていると言えそうです。考えが変わらない。
職種は、建設・農業・繊維が不人気で、室内で残業が多い仕事には人が集まるといいます。
そういう話、受け入れる側もちゃんと学習しておいた方が良さそうです。
一つ驚いたのは、技能実習から特定技能へ切り替える時に、提出された履歴書をめぐって入管処理が難航するということ。
ベトナムでは、書類提出時の偽造が当たり前になっていて、技能実習で申請した際の履歴書が虚偽内容であるため、特定技能の書類と整合性が取れないというのです。最初の書類を取っておかないと、大変なことになりそうです。
若年者の人材難は、日本だけの問題ではないため、これから人材の奪い合いになっていくでありましょう。
早く気づいた方が、勝ちなんだなぁ。