都会のネズミと田舎のネズミ

読書ネタ、スポーツネタ、お笑いネタ、時事ネタを拾いながら、笑いの方向へと導きます。3打数1安打を目指しています。ハズレよりもアタリを読んでください。

外国人まかせ(3)

最低賃金の話は、地方の中小企業にとって頭の痛い問題です。

2023年の改定額は、最高が東京都の1,113円、最低が岩手県の893円で、その差は220円となります。

つまり、全く同じ内容の仕事をしたとしても、月に160時間働いたとして35,200円の違いになってしまうということ。

例えば、ベトナム技能実習生が考える自国の給与水準は、月額30,000円程度ですから、この差額が大問題となるわけです。

地方都市では働きたくない。

首都圏エリアと地方とでは、物価や家賃が違うし、住みやすさも違うので、そんなに単純には比較できないんだけど、彼らは出稼ぎが目的なので、時給が一円でも高い方を選ぶというのは、当然の考え方とも言えます。

そこへ持ってきて、「特定技能」という別の仕組みを作ったもんだから、ますます持って地方から東京への移動を助長するような動きを作り出してしまいました。政府が国全体のことを考えるならば、外国人労働者最低賃金に関しては、調整するための補助金を出すべきだと思うんです。

地方こそ、若者の流出で、人手不足が深刻化していますから。

こんなの普通に考えて分かりそうなものなんだけど、縦割り行政の壁に阻まれて、地方の政治力では太刀打ちできなくなっています。

入管については法務省、人材不足については経済産業省、働き方については厚生労働省、個別の国との渉外は外務省、日本語教育に関しては文部科学省、外国人の生活に関しては総務省警察庁、住宅支援については国土交通省、そもそもの予算割り振りは財務省…だけど、そういうのって、総理大臣のひと声でどうにでもなるんです。国の将来をどう考えるか?聞いてみたいところではあります。

(つづく)