将棋が面白いのは、人の頭の中がちょっとだけ覗けるからです。
つまり、何でそんなことをするのかってことが、数手後に判明する。
ネット上は、ほとんどリアルタイムでプロによって解説されますから、将棋ファンには堪らない環境が整っております。
将棋とインターネットは相性がいい。
しかも、対局終了後に当事者が何を考えていたかが表示されるのだから、サービス満点です。
推理小説を読み終わった後で、これはこういう意味だったと解説される。
そりゃぁもう贅沢です。
この振り返りのことを“感想戦”といいます。
たとえ負けたとしても、振り返りをきちっとしていれば、次に同じような過ちを犯さない。
これが、感想戦の効果です。
将棋が強くなるかどうかは、感想戦をきちっとやっているかどうかってこと。
お昼休みにたくさんやったからと言っても強くはならない。反省がないから。
テストでペケが付けられたものをどう見るかによって、人生は大きく変わるのであります。
90点の人は振り返りやすいけど、50点だと答案用紙をくしゃくしゃにする。
だから、余計に差が開くものなんです、人生は。