高校将棋部で2年後輩のムラマツ君は、高校将棋の甲子園大会にあたる白樺湖での全国大会団体戦で優勝しました。
野球に比べると競技人口が少なく、メジャーなスポンサーもついていませんから、それほど話題になりませんでしたが、日本一はやっぱりすごいこと。たいしたものなのであります。
ムラマツ君は、勉強にも秀でていて、クラスでは常にトップレベル。当然のように医学部へ進学しました。
その強い彼が、いくら勧められても個人戦には出場しようとしません。
理由がふるっていて、「トーナメントの試合形式は、たった一人を除いて、みんな負けていく。負けるために戦うのはイヤだ」と言います。
いやいや、勝つかもしれないじゃないっていうのは、凡人の考え方なのかも?
確率で考えると…うーん、彼が言うと正しいようにも思えてしまう。どんだけ負けず嫌いなんだ??
コロナ禍での高校野球は、交流試合という形で、勝っても負けても一試合だけ甲子園でプレーすることになりました。
高校スポーツのほとんどがトーナメント形式で行われるので、大半の生徒は負けて引退するという甘酸っぱい体験をするわけですが、今年に限り、高校の部活を勝って終えることができる人をたくさん生み出します。
もしかしたら、日本一になれたかも?
挫折なく、前に進んで行くのは、今風なのかもしれません。