大学生が就職するときの判断基準は、何と言ってもネームバリューでしょう。
成績優秀な学生は、大手企業を目指します。大会社ほど、給料がいいし、福利厚生が充実している。潰れる心配もありません。
だから、創業間もないアフラックに新卒の男子学生は、寄ってきませんでした。
やむなく、中途採用が主力となります。本意じゃないけど、しょうがない。
その一方で、四大卒の新卒女子をどんどん採用できました。当時、女性が働く場所は少なく、お茶汲みコピー取りがメインだと思われていたので、インテリジェンスの高い女性は嫌われていたのです。大手の会社が求めていたのは、短大卒の女子。そこそこ働いて、結婚退職してくれればいいと、そんな風に考える企業がほとんどでした。
男女の区別なく、ハードに働くアフラックでは、この女性たちが即戦力として活躍します。
そして、予想外のことが起こります。
若くて優秀な女性が多くいる職場で、男性がカッコつけます。モテたいから。
仕事なんて、仕組みさえしっかりしていれば、そんなに難しいものではありません。頑張るかどうかです。職場に魅力的な女性がいれば、必死にやる、そういうもの。
第二新卒とでも言いましょうか、前職をドロップアウトした男性社員が頑張り出しました。モテたいから。
同社の男性の社内結婚率は、一時は80%を超えていたと言います。
そうなると、愛社精神もどんどん膨らんでいく。好循環です。
(つづく)