都会のネズミと田舎のネズミ

読書ネタ、スポーツネタ、お笑いネタ、時事ネタを拾いながら、笑いの方向へと導きます。3打数1安打を目指しています。ハズレよりもアタリを読んでください。

新卒採用力

辣腕経営者で小山昇という人がいます。
ダスキンフランチャイズ事業として株式会社武蔵野を経営しておられますが、ユニークなのは自社で実践したことを題材に、他社の経営コンサルティングを行っていること。
同氏の実施している一日36万円のかばん持ち実習は、申込者が後を絶たないといいますから、自分へ投資する人はいるもんですねぇ。
お金がない私は、著書を購入することで満足します。

最新刊の『新卒採用力が会社の未来を決める』(小山昇著・マネジメント社)を読みました。
この本もやはり目からウロコです。
以下は、核心に触れたダイジェスト版。

   ・新卒採用はもっとも効率のいい投資である
   ・新人を教える先輩社員の成長につながる→人材の資質の全体的な底上げ
   ・ひとたび採用を始めたら、止めてはならない
      →一年生が入部しない野球部を想像せよ、社員にいらぬ敗北感を与える
   ・新卒採用は経営者直属のプロジェクトだと思うべし(投資だから)
   ・逆説的ではあるが、優秀な人を採用しないほうがいい
      →新人が優秀すぎると教える適任者がいないため、すぐ辞めてしまう
   ・応募者には見栄を張らず、何でも見せたほうがよい→採用も大事だが定着率はもっと大事だということ
   ・「我が社はフルスイングの三振をする人を求めます」のようなひと味違ったキャッチフレーズを考えよ
      →失敗を恐れるなと言うよりポジティブで効き目がある
   ・ウェブサイト更新は頻繁に行え
      →会社の勢いはそういうところに表れる やるならちゃんとやるってこと
   ・学生への説明会におやじが参加するとネガティブキャンペーンになる
      →清潔感あふれる若手、女性が窓口となって対応するのがよい
   ・会社説明会では経営者が自ら話をすべし
      →大企業はせいぜい課長が担当している。だからこそ中小企業の強みとなる
   ・社長面接で見極めるべきは就活生の価値観、能力ではない
   ・面接では子供のころのことをよく聞くべし
      →タブーとされている両親の話を引き出せるかもしれない
   ・理想のアルバイト体験は居酒屋のホール担当だと知るべし
   ・内定者にはエアコンクリーニングなどでアルバイトしてもらう
      →辞退させないため

小山氏の話は、大企業には当てはまらないから面白い。
ランチェスター戦略でいうところの「弱者の戦略」。
欠点を減らすよりも長所を増やそうとするところに魅力が詰まっているのです。