記憶を大きく分けると「短期記憶」と「長期記憶」に分類されます。
一時的に小さな容量の情報を保持するのが短期記憶で、継続的に大きな容量の情報を保持するのが長期記憶です。
目や耳といった感覚器へ入力された外界からの情報はまず、感覚記憶、そして短期記憶、長期記憶の段階で貯蔵されていくんだそうです。
三段階に分けることで、記憶に要する脳の負荷を軽減していると言います。
日常生活の中で、脳へ入ってくるすべての情報を記憶していたら、脳への負荷が大変だからです。
外界からの情報は、まず、五感から入ってきます。感覚記憶とは、感覚器から得た情報をそのままの形で数秒間だけ覚えている記憶で、無意識的に脳に入力され、感覚記憶としてごく短時間だけ保持されます。すぐに忘れてしまうもので、そのほとんどは、短期記憶に移行せずに消えてしまいます。
そんな中で、自分にとって意味があると認識された情報だけが拾い上げられて、短期記憶に送られます。短期記憶は、感覚記憶よりもう少し保持期間が長い記憶で、約15秒間~数分程度保持されます。この記憶の容量には限界があって、一度に保持できる量は5〜9程度と考えられています。電話番号や郵便番号の7桁という数字は、覚えられる限界に近い量ですが、それより長いクレジットカードの番号は、4桁ずつに区切ることで、間違いが起こりにくくしているのです。
次に、短期記憶を長期記憶にする過程があります。長期記憶へとつなげるためには反復学習が必要です。勉強で学んだことを何度も繰り返し、復習するわけです。短期貯蔵庫に一時保存された情報を繰り返し復唱して記憶を強化する過程がこれにあたります。
長期記憶は非常に大容量で、一度定着すると、脳が健在である限り半永久的なものと考えられているようです。
とまぁ、これが記憶のメカニズム。
確かに、なんでもかんでも覚えられちゃうと、頭がパンクしてしまいます。
だからこそのこの仕組みなんだけど、一時的に開放できないもんですかねぇ。