景気後退により、社会人野球のチームが減少したことを受けて、プロ野球に育成選手制度が生まれました。
プロの選手として支配下登録できるのは、1チーム70人までですが、この制度を使えば枠を広げることが可能です。
これをうまく活用しているのが、両リーグで首位を走るソフトバンクと巨人です。
<入団時の育成契約から支配下登録となった選手数>
ソフトバンク 12人(千賀・二保・甲斐・周東・牧原ほか)
巨人 9人(増田大・松原・メルセデスほか)
中日 8人(三ツ間・ロドリゲス・両マルティネスほか)
広島 6人(大盛・フランスア・メヒアほか)
オリックス 5人(榊原・大下・張ほか)
ロッテ 4人(西野・和田ほか)
DeNA 4人(砂田・国吉ほか)
西武 4人(水口・高木ほか)
ヤクルト 4人(山田大・長谷川ほか)
日本ハム 1人
チーム作りの上で、格差がかなり広がっています。
今季の特別ルールのなかでは、ベンチ入りが一人増えたところに足のスペシャリストを入れるかどうかがポイントとなりました。
終盤の大事なところで、盗塁を決められるかどうかが重要で、周東(ソフトバンク)和田(ロッテ)増田大(巨人)らは、出場試合数が少ないにもかかわらず、盗塁王を争っています。
育成契約で、投手は速球の持ち主であること、野手は足が速いことの一芸が評価されており、コントロールや打力については、練習でどうにかなるという考え方が背景にあるように思います。それは、メジャーで実績のない若手の外国人選手にも当てはまるわけで、制度との親和性を感じています。
それにしても、ジャイアンツは、育成選手を担当する三軍コーチが9人もいます。
それぞれに、選手に対する思い入れがあり、そんなことも成果に繋がっているように思います。
お金があるって、羨ましいねぇ。