火曜深夜にやっている『アンタウォッチマン』という番組で、吉本興業の養成所講師をやっている現役漫才師が紹介されていました。
NON STYLEの石田明が『笑いの見せ方』について、パンクブーブーの佐藤哲夫が『笑いの構造』について、笑い飯の哲夫が『笑いの発想』について、それぞれが受講者の前で力説し、実例を見ながら噛み砕いていくという授業を実際に行っているのです。
何故面白いのか、何故笑ってもらえないのかが、理論的に分析されていくわけで、いつの間にか、知性が重要視される業界へと変貌しているのがわかります。
確かに、何となくやっている人は、一発屋で終わることが多く、自分の強みが理屈としてわかっていないと長続きしない。それは、どんな世界でも同じような気がします。
そういう意味では、ライバルたちが演じている舞台をたくさん見て観察眼を養うことが重要で、如何にプラスの要素を見つけ出せるかによって、才能が進化していくんだと。これも、どの業界にも当てはまることでありましょう。
東京ダイナマイトのハチミツ二郎が、M1グランプリ前の自身のYouTubeで、決勝進出9組の準決勝ネタを見比べた上で、ウエストランドの優勝を含め、上位4組を見事に予言していました。→https://www.crank-in.net/video/news/119581/1
これなんかもスゴい話で、如何に客観性をもって分析する力があるかを示しています。四連単を当てるなんて、聞いたことがありません。
彼らがプレーヤーとして、今ひとつウケないのは愛嬌がないからで、こういう人は、構成作家に向いていると思いました。
三谷幸喜が清水ミチコとの対談で「泣かせるパターンには限りがあるけど、笑うパターンは湯水の如くある」と言っていたけど、その通りだなぁと思います。お笑いの進化は止まらないのであります。