昔話には、桃太郎や赤ずきんのように擬人化された動物が登場し、それを違和感なく読んでいたのは何故だろうと不思議に思うことがあります。
それは多分、子供だからです。子供の脳は柔軟なので、いろんな設定を受け入れやすい。大人になるにつれて、理屈が増えて、そんなわけないだろうと素直に認めなくなります。聞いていられなくもなる。だけど、そういう常識が邪魔をして、創造する力を弱めてしまいます。現実に線を引くタイミングが早いほど、クリエイティブから遠のいていく。だから、10代までの過ごし方は大事だと、そう思います。
漫画を貪り読んだ私ですが、絵のタッチが合わないとの食わず嫌いでほとんど触れなかったのが松本零士作品でした。
『男おいどん』の四畳半キノコ生活と淡々としたセリフ回し、陰キャな登場人物などが、拒絶した理由だったような気がします。
で、今回改めて『劇場版 銀河鉄道999』を観たのですが…
次々に提示されるご都合主義な設定に理解力がついていけず、全く楽しめませんでした。こういうの、60過ぎてから初見で観るもんじゃない。
鑑みるに、『スターウォーズ』や『バットマン』『マトリックス』などのSFモノが軒並み苦手なのは、『ドラえもん』で基礎を学んでいなかったからだと思ったりもします。いや、理科が苦手だったからか?『宇宙戦艦ヤマト』はこれからも読まないだろうな、きっと。