もし、野球が5回ぐらいの短さであれば、勝敗の趨勢は一気に読みにくくなります。
ワンチャンで予期せぬことが起きるからです。つまり、ものスゴい投手がいい球を投げまくっていても、野手がエラーしたり、失投することがないとは言えないので…出会い頭ってこともある。
これが、9回まで、しかも球数制限があって、継投を余儀なくされるとするならば、総合力の違いが出てしまいます。
イタリアは、好感の持てる良いチームでしたが、いかんせん選手層が薄い、薄すぎる。普通に打てそうもない打者が何人かいました。ピッチャーも然りです。
そして、修羅場に臨んだ経験値が低いので、クィックモーションができなかったり、ディフェンスのフォーメーションが杜撰だったり、微妙なコントロールが甘かったりと、綻びが目立ちました。
そのマイナス部分を大胆な守備シフトを敷いたり、投手を良い順に起用したりと、ピアッツァ監督が策を巡らせます。これがなかなか。
大谷のバントは、前の打席でのヒットをもぎ取られたお返しと、相手左腕投手が投球後に身体が流れていく悪癖を見極めた上でのものでした。こういうとこなんですよ、差が感じられるのは。野球偏差値ってこと。
イタリアは、チームとして点差に応じた待球戦術なんてのが取り入れられれば、もっとドキドキした試合にできるかもしれません。
だけど、現時点では、だいぶ差がありました。準々決勝も楽勝でした。
日本チームのBグループは、他のグループに比べて明らかに他チームのレベルが低かったし、Aグループからの勝ち上がりがキューバでもオランダでもないってのも運がいい。準決勝は、当初アメリカVSベネズエラの勝った方だとされていたのが、どういうわけか、メキシコVSプエルトリコの勝った方が相手だと変更になり、しかもプエルトリコの絶対的クローザーが大怪我する始末。なんだか出来過ぎなくらい、緊張感に欠ける展開になっています。プレッシャーの受け方が足りないのが準決勝へ向けての不安材料ではあります。