都会のネズミと田舎のネズミ

読書ネタ、スポーツネタ、お笑いネタ、時事ネタを拾いながら、笑いの方向へと導きます。3打数1安打を目指しています。ハズレよりもアタリを読んでください。

12球団戦力分析(広島)

「オレは好き嫌いで起用しない。何でか分かるか。嫌いな人がいないからだ。みんなは家族だ」

 

これは、就任してからの秋季キャンプにおける新井貴浩監督の第一声です。

本音は別として建前上は当たり前だと思うんだけど、わざわざこれを言ったのは、そうだと思えるような選手起用が業界で日常茶飯だからです。いわゆるティーチャーズペット、先生のお気に入りってこと。サッカーに比べれば、打率や防御率などの数字で実力がハッキリしやすいのですが、それは試合で使われた上での話なので、チャンスを与えられなければモヤモヤします。そういう燻った感情がチームの雰囲気を悪くします。コーチ経験こそないものの、両リーグ選手会の会長だった経験があり、いろんなシーンをさんざん見てきたので、こんな発言になりました。

ただし、これを実現させるには、寸暇を惜しんで現場に顔を出す必要があるし、選手と密なコミュニケーションを取らねばなりません。

だから、すべてをやり切るのではなくて、通訳できる代弁者が重要なポイントとなります。新井新監督と共に、コーチの存在にも注目していきたいと思います。

 

さて、肝心の戦力分析ですが、先発投手陣の頭数は揃っています。森下暢仁が少し出遅れているものの、遠藤淳志・玉村昇悟・森翔平の成長が著しく、大瀬良大地・九里亜蓮・床田寛樹は計算が立ちます。加えて抑えの栗林良吏が大事をとってWBCを辞退したので、開幕に間に合ったのが朗報です。

問題は、中継ぎ投手たち。矢崎拓也の故障で、勝ちゲームの枚数が足りません。新人の3人(河野佳・益田武尚・長谷部銀次)がどこまで通用するかが鍵を握っています。

打撃陣は、取り立てて弱点が見当たらない。1〜3番タイプの巧打者が揃っています。しかしながら、走者を返す打者が物足りないところ。マクブルームが5番、坂倉将吾が6番の打線なら迫力があるんですけどね。鈴木誠也の4番の穴を未だに引きずっている感じです。

もう一つ、チームの課題は昨季年間通して26個しか成功しなかった盗塁の少なさです。おまけに失敗が29個で成功率が5割を切っているのだから、呆れてものが言えません。走れなかったんじゃなくて、走らなかったのが真相でしょう。ベンチが腹を括らないと、こういうことになります。もっと選手の自主性を尊重しないと、作戦の幅が広がらないのです。ここのところ、WBCにおける侍ジャパンから学んだかどうか?

その一方で、昨季の相手に許した盗塁が86、刺した盗塁が24で、両リーグ合わせてもダントツ最下位の阻止率でした。これでは、勝てるチームにはなれない。今季からレギュラー捕手を坂倉に任せることで、責任の所在をハッキリさせました。三塁手が変わったことと合わせ、投手力に好影響があるかもしれません。とすれば、結構いけるかも?