都会のネズミと田舎のネズミ

読書ネタ、スポーツネタ、お笑いネタ、時事ネタを拾いながら、笑いの方向へと導きます。3打数1安打を目指しています。ハズレよりもアタリを読んでください。

ロストケア

2014年の話ですが、川崎市の有料老人ホームで入居者3人(87歳男性・86歳女性・96歳女性)が連続して転落死するという事件が起きたにも関わらず、警察の初動捜査が遅れ、一年以上が経過した後、元職員の男(23歳)が逮捕されたということがありました。

もちろん、殺人はダメなんだけど、職員の過重労働をはじめ、いろんなことを考えさせられたのを思い出します。被害者遺族の感情も一律ではないような…。今のままだと、介護する環境によっては、絶望しかないってこともあるのは理解できます。

 

話題の映画『ロストケア』を観てきました。松山ケンイチが連続殺人犯として逮捕された介護士長澤まさみが検事として対峙する社会派サスペンスです。取調室で、松山は多くの老人の命を奪ったことを認めましたが、自分がした行為は「殺人」ではなく「救い」であると主張します。長澤は、事件の真相に迫る中で心を激しく揺さぶられるという内容です。その心の動きを感じ取る映画なんだけど、それはもう人によってさまざまだと思いました。

実際に介護経験のある人、そういう話を聴いたことがある人、お金で解決できると考えている人、自分自身が老いを意識しているもののイザとなったら頼れる者がない人、あるけどそのために家族関係がギクシャクしそうだと思う人…。

それと、介護現場で働いている人は、どんな風に観ているのかも気になる。

こういう映画は政治家の教材にして欲しいと思うのであります。