都会のネズミと田舎のネズミ

読書ネタ、スポーツネタ、お笑いネタ、時事ネタを拾いながら、笑いの方向へと導きます。3打数1安打を目指しています。ハズレよりもアタリを読んでください。

観光客お断り

最初のうちは面白かったんだけど、そのうちに飽きて、ほとんど見なくなったのが『オモウマい店』です。

出てくるコメントが「やっすい!」「嘘でしょ?」「食いてぇな〜」と毎回同じで、取材対象者であるお店の人が妙にテレビ慣れしてるもんだから、台本のあるやらせを見せられているようで、ドキュメンタリーという感じがしません。

長続きしているロケ番組が、そういう馴れ合った空気を一切出さずに編集しているのと比べて対照的で、時間の問題だと思ったりします。

そんな中で、一つだけ気に入っているのは、オモウマい店の店頭には、プランターや植木鉢に花が飾られているという法則の発見です。

なるほど、飲食店がお客様をもてなそうとする気持ちは、そういうところに表れるわけで、オシャレに気を遣う人が料理が上手い、盛り付けがキレイだってのと似た感覚ですね。

よく、汚ったねぇ中華屋に入って「こういう店が美味いんだよなぁ」なんて言う人がいますが、それは負け惜しみです。諦め切ったブサイクと全く外見にこだわらない美人とどっちが多いと思いますか? そういうことです。

 

前から気になっていた山中湖の飲食店に『おおもり』があります。

このお店、店名が書かれた看板がなく、遠慮がちな小さな文字で「うどん・そば」と表示されるのみなので、見過ごしてしまいそうな、そんな佇まいです。

先週、11時半に訪れたときは満席だったので、今回は11時15分に行ってみたんだけど、やはり満席。と言っても、ほとんどが一人客で、四人掛けにポツンポツンと点在するのみなので、「相席してください」とその交渉を私に委ねられました。

お店は、4人のお年寄りが切り盛りしていて、基本、人見知りかつ無口です。

席を確保した私にいつまでもオーダーを取りに来る気配がないので、ホワイトボードに大書きしている「今日の定食 とんかつ」を見つけて、「とんかつ定食を」とお願いしたところ、ビックリするような回答が返ってきました。

 

「定食は常連さんのみです」

 

これ、スゴくないですか? 究極のローカルルール。大衆食堂でお子様ランチを注文したような恥ずかしさです。店内全員に見られたような気になりました。普通なのはどっちだ?

気を取り直して、カツ丼を注文。カツ丼の方が面倒だと思うんだけど、ここでは違うらしい。

5分足らずで、出てきたんだけど、これはもうどう見ても大盛りサイズです。ロースカツが二段になっていました。うな丼じゃなくて、カツ丼の二段。これとは別に、プラス100円で正規の大盛りがあるんだとか。嬉しい人には嬉しい店だわ。

このカツ丼がまた変わっています。タマネギと玉子に別々に火が通っていて、揚げたカツと合体させたようなところがありません。さらに、味付けは味醂とお酒のみの醤油っ気なし。めっちゃ甘めでアルコールが抜けていない不思議テイストです。これに味噌汁とべったら漬けが付いて、今どきの500円。昭和からそのままトリップしたような感じでありました。

スマイル0円というのがあったけど、ここはサービス0円です。だけど、財布には優しい。

ちなみに、私以外はみんな常連さんらしく、みんなニコニコしながら帰って行きました。おおもりねぇ。