出会い系サイトっていうのは現代のお見合いシステムであり、実際に多くのカップルが結ばれているので、それはそれで結構なことであります。
今どきは、セクハラの壁が恵まれない女性の言い訳に使われてますからね。
もっと自由であるべきだと思います。そういう意味で、アリです、出会い系サイト。責任感の薄いお見合いシステム。
ただし、それは使う人の高いモラル感が前提です。騙されちゃいけない。顔が見えないと、調子に乗る人がいっぱいいるわけで、それは男も女もおんなじでしょう。出会い系の系ってところが、問題なんですよね。
『リカ』(五十嵐貴久著・幻冬舎文庫)は、そういう話です。出会い系のあるある。
もちろん、本気の人もたくさんいるでしょうが、うそん気の人も結構いる。
だいぶ前に『ロンドンハーツ』で田村淳がブラックメールというのを送ってましたが、あんな感じでやられちゃうと、夢中になる人はいるでしょうね。結婚詐欺は、伝統芸とも言えます。だけど、それは怒りますよ、芸能人だってシャレにならない。
ましてや芸能人でなければ…殺します。それはミステリーの領域。
でもねぇ、わかるけど、分からない。マイナスのエネルギーを高めるだけ高めるってのは、愛に生きる気がないと、白けます。興奮しない私は、どんどん冷めてしまいました。
昔から言ってるでしょう。「李下に冠を正さず」。本気でもない人にその気があるように紛らわしいことをすれば、罰せられるのであります。
【テーマ】タイトル・時代性・学習性 16点
【文章技巧】読みやすさ・バランス 13点
【人物描写】キャラクター・心理描写・思い入れ 14点
【構成】つかみ・意外性・スピード感 12点
【読後感】共感性・爽快感・リアリティ・オススメ度 13点
【合計】68点