初戦でフランスに13対27で敗れたニュージーランドが、大会直前の強化試合で日本に42対21で快勝したイタリアと対戦しました。
今年のイタリアはFW・BKのバランスが取れた好チームで、春先に行われたシックスネーションズで全敗だったものの、フランスに24対29と迫るなど、どの試合でも接戦を演じていたのです。世界ランキングは11位(日本は13位)。
ところが、ニュージーランドは開始早々から攻めまくり、イタリア防御陣を粉砕。14個のトライを奪って96対17で圧勝しました。
イタリアの動きは、良かったんですよ。しっかりタックルしていたし、攻撃もアイデアに溢れ、ボールをよく繋いでいたのです。だから、こんなに差が開いたように思わせる内容じゃなかったんだけど、この日のオールブラックスは少しの隙を見逃さない獰猛さがありました。
スクラムとラインアウトのセットプレーが完璧で、お手本のようなモールを組み、的確なキックで陣地を奪い、反則をせずに守り切る。リザーブから上がってくる選手が、スター揃いでスタミナが一向に衰えないときては、この点数差も已むを得ないといったところ。このチームに開催国のフランスが勝ったなんて、信じられません。今大会ナンバーワンのゲームを披露しました。
日本の属するプールDのアルゼンチンとチリの試合は、実力差が歴然としていました。
チリのFWは、個々の体格は素晴らしいものの、第三列にスピードが不足していて、攻守ともに厚みがなく、そこをアルゼンチンに突かれていました。太陽を背に受けながらの前半は、ライナー性のキックを多用してハンドリングミスを誘うなど試合運びも巧みで、イングランド以上に厄介な相手だと思います。
ちなみに、両チームの今大会におけるこれまでの成績は以下のとおり。
日本 42対12 チリ アルゼンチン 59対5 チリ
日本 12対34 イングランド アルゼンチン 10対27 イングランド
うーん、アルゼンチンが全てにおいて少しずつ上回っているのが分かります。現状を冷静に見ると、8ー2でアルゼンチンでしょうか?
陽射しが強い昼間のゲームなので、キック対策が重要です。
当然に対策を考えているとは思いますが、山中亮平とワーナー・ディアンズの高さがカギを握るように思います。
両チームともディフェンスが強いので、僅差になるのは間違いないところ。頑張れ!!