このところ「悪質ホスト」が国会で取り上げられています。
きっかけとなったのが「頂き女子りりちゃん」の逮捕・起訴です。りりちゃんは、稼いだ2億円のほとんどをホストクラブで使ったと供述しているから驚きです。 それはそれでいいような気もしますが、実際にホストクラブにのめり込んだ挙げ句、900万円の借金を負ってしまった娘を持つ母親が内閣の部会に登場して話題が広がりました。ホストクラブに存在する売り掛け、つまりツケ払いのシステムが問題だとされたのです。
面白いなぁと思ったのは、ホストたちのマニュアルです。
(1)鎖をかける
夢中にさせて、他店に行けなくさせる。そのためには、自分の弱みもそっと伝えておく。とにかく売上げが大事だと理解してもらう。
(2)地雷を置く
自分がして欲しくない行動を仄めかす。決して、直接的な表現は使わない。
なるほどねぇ。闇雲に営業をかけるのではなく、あなただけに向けてを装おうことを第一だと考えさせる。その上で、具体的なアドバイスを加えていくのだそうです。お客の側は、そこそこお金を持ったかつアバンチュールを楽しもうとするど素人なのだから、ハマりやすいってこと。対象が絞り込まれているほど、マニュアルは威力を発揮します。
それとは直接関係ないけど、誰かが薦めていたのを思い出して『隣りの女』(向田邦子著・文春文庫)を購入しました。
主婦であれば、旦那以外の他の男性に目を向けないというのは男性の願望であって、実際は気持ちが揺らぐものだと赤裸々に描くスタイルは、珍しいのかも。いや、私が知らないだけかもしれませんが、そのへんのこと、いろいろ広げられるジャンルだとは感じています。直木賞受賞者でありながら、若くして(51歳)死んじゃいましたけどね。ドラマ『阿修羅のごとく』が深く印象に残っています
【テーマ】タイトル・時代性・学習性 16点
【文章技巧】読みやすさ・バランス 16点
【人物描写】キャラクター・心理描写・思い入れ 19点
【構成】つかみ・意外性・スピード感 16点
【読後感】共感性・爽快感・リアリティ・オススメ度 17点
【合計】84点