都会のネズミと田舎のネズミ

読書ネタ、スポーツネタ、お笑いネタ、時事ネタを拾いながら、笑いの方向へと導きます。3打数1安打を目指しています。ハズレよりもアタリを読んでください。

橋の下

私が5歳のころだったと思いますが、ドSの母親が私の泣き顔が可愛いと、近所に住む友人と一緒になって、私のことをちょっと泣かせる遊び(?)が流行っておりました。
今でも覚えているのが、「お前は本当は、橋の下で拾っってきた子で、ウチの子じゃない」っていう攻撃です。
そして、「ウチも生活が苦しくなってきたし、お前の面倒を見ることが難しい」と続けます。
そこで、私に缶詰をたくさん入れたリュックサックを背負わせました。
「食べ物がないと困るだろうから、入れておいた。これで、しばらくは大丈夫だから、出て行きなさい」と。
信じられないでしょう?
今だったら立派な虐待で、ヘタすりゃ牢屋行きです。
だけど、当時の人権意識なんて、そんなもんでした。
「橋の下で拾った」というのは、結構、あちこちで言われてたみたいです。
コウノトリが運んできた」と比べ、なんて現実的なんでしょうか?
リュックサックを背負わせるのは、当社のオリジナルで、流石に悲しさが倍増します。
溜まらなくなって、大粒の涙がポロリ。
そして、言います。

  「だけど…缶切りがありません」

今から、50年くらいも前のこと。
テレビやラジオでも、平気で差別的なことばが飛び交っていました。
だから、隔世の感がある話だけど、特別に悪いことをしたわけでもない。
当時の意識としては、そんなもんでした。
しかしながら、時代は進んでいます。


今週号の『週刊朝日』。表紙を大きく飾る見出しは“ハシシタ 救世主か衆愚の王か”です。
これは、完全にアウトでありましょう。
こんなに堂々と悪意に満ちたタイトルを付けた責任は、重いと考えます。
彼の行動や発言でないところを掘り出して、あげつらうなんて、とうてい許されるものではないハズです。
怒って当然。
朝日新聞がそのことをどう考えるのか。
秘書がやったことだから知らないって理屈は通らないと思います。