都会のネズミと田舎のネズミ

読書ネタ、スポーツネタ、お笑いネタ、時事ネタを拾いながら、笑いの方向へと導きます。3打数1安打を目指しています。ハズレよりもアタリを読んでください。

元祖二刀流

川上哲治という人を強く意識したのは、確か少年サンデーの連載だったと思うけど、『弾丸児』(九里一平著)という作品でした。
何せ、ボールが止まって見えちゃうんだから、打ちますよね。
愛用の赤バットというのも、白黒テレビ時代の子供たちの想像力を刺激したものであります。
現役引退後は、『スポーツマン金太郎』(寺田ヒロオ著)『ちかいの魔球』(ちばてつや著)『黒い秘密兵器』(一峰大二著)『ミラクルA』(貝塚ひろし著)などに監督として登場し、ライバル阪神と死闘を演じました。
当時、巨人軍は、図抜けて強かったことにより、選手がやたらと実名で登場していたのを思い出します。
こうした少年コミック誌日本テレビの連携によって、「巨人ファンにあらずんば、人にあらず」の状況を作り出しました。
それが、昭和40年代前後の空気というもの。

そして、不朽の名作『巨人の星』(川崎のぼる著)でV9時代に重なります。
二連覇だって難しいのに九連覇ですからね。
リアルでも漫画でも、川上監督は『神』でありました。
牧野コーチという参謀を見出し、ドジャースの戦術をいち早く取り入れ、他球団に目を配りながらトレードによる新陳代謝を怠らない。
名選手でありながら名監督でもあった稀有の存在だったのです。
享年93歳。合掌。