都会のネズミと田舎のネズミ

読書ネタ、スポーツネタ、お笑いネタ、時事ネタを拾いながら、笑いの方向へと導きます。3打数1安打を目指しています。ハズレよりもアタリを読んでください。

ソロモンの偽証 前編

小説を購入するとき、ハードカバーで読むか、文庫本で済ませるかは、趣味の分かれるところですが、私の場合、何と言ってもハードカバー派です。
作品が発表されると、一刻も早く読みたいっていうのと、手元に残る重量感。
文字の配列が目に馴染みやすいというのも、その理由です。
ブックオフでは買いません。
それは、作者に対して失礼だから。
きちっと印税を納めることで、次もまたいい作品をお願いしますとエールを送っているつもりです。

これは、映画も同じ。
少し遅れてテレビで見るよりも、劇場で観るほうが圧倒的にいいです。
画面の大きさもさることながら、劇場が優れているのは、音質です。
廊下を歩く音さえも、深い意味を持って、情感を伝えてくれるからです。


先日、下関シネマサンシャインで『ソロモンの偽証・前編』を観てまいりました。
ハードカバーで、上中下と三巻揃えて2,000ページを超える宮部みゆきの大作で、きれいごとだけでは済ませていない現代風の青春ドラマをどんな風にまとめているのか、興味を持っておりました。
読んでから、観るってこと。
さすがに、2,000ページですからね、2時間では収まらず、前編後編と分かれるわけです。
しかしながら、映画は原作に忠実に、細やかな心理描写も含め、表現しておりました。
見事なもんです。
主役である子供たちの脇を個性派の名優たちが固めています。
黒木華永作博美夏川結衣安藤玉恵佐々木蔵之介小日向文世田畑智子余貴美子松重豊
中でも、ドランクドラゴン塚地武雅の自然体の演技は光っておりました。
際立ってキレイな人とかイケメンの男とかが出ないのが、リアリティであります。
子供たちも、そんなのばっか。
ああいうやつ、いたよなぁと思わせる配役の妙が、この作品を輝かせているように思います。
後編が楽しみ。
いやぁ、映画ってホントにいいもんですね!!