ズラして行うのは正解ですね。同時スタートだと、セ・リーグに注目が集まってしまう。
だからの前倒し。ドーム時代なので、このくらいは当たり前でしょう。
セ・リーグには早められない事情があります。それは、
甲子園が使えないから。
無理なんですかねぇ、昼夜興行。神宮なんかは、やってるんだけど。
私だったら、第一試合は朝七時からプレイボールです。
二期作、小学校で習いましたもんね。
球場関係者は、そういうの考えないんでしょうか?待ち遠しいです。
この時期にオススメの一冊が、門田隆将著『甲子園への遺言』(講談社文庫)です。
これは、南海やロッテなど七つの球団で活躍した伝説の打撃コーチ、高畠導宏の生涯を描いた作品で、NHK土曜9時ドラマでは『フルスイング』のタイトルで紹介されたものです。
高畠氏は、六年前に60歳の若さで膵臓がんで鬼籍に入りましたが、晩年は福岡県の高校で社会科の教師として過ごします。
「私は、教師になりたい、という夢を持っていました。コーチは選手を育てます。教師は生徒を育てます。夢を持って突き進めば、あきらめずにやっていけば、夢は達成できるものです」
新任の挨拶で、全校生徒を前に、こう語りかけました。熱いでしょう。
こんな先生に出遭えたら、生徒は幸せだと思います。
彼が教師になろうと考えたのは、もともと選手たちの指導に活かすため、青年心理を学ぼうとしたのがきっかけだそうです。それは、一定の技術を持つ選手たちの優劣は、ハートの強さで決まるということを悟ったからです。だから、コーチとして選手にハートの強さを身につけさせるため、勉強を続けました。
理解とは、新しい情報を古い知識と関連付けて受け入れること。
足し算を知らないと引き算はできない。
掛け算を知らないと割り算を理解できない。
これ、深いでしょう?
人にモノを教えるプロは、考え方を考えます。
そのために、言葉を磨く。
似た話を私も。
話し方を鍛えるには、聞き方を強化する。
書く力をアップさせるには、読む力をアップさせればいい。
何かを突き詰めていくと、ほかのことの理解も早くなる。そういうものです。
七つの球団を渡り歩いたことが経験値となり、いろんなタイプの人と触れ合うことで、言葉が磨かれていったのが、高畠コーチの人生でありました。この本には、たくさんの気づきが込められています。人にモノを教える立場にいる人に是非読んでいただきたい。そう思います。