都会のネズミと田舎のネズミ

読書ネタ、スポーツネタ、お笑いネタ、時事ネタを拾いながら、笑いの方向へと導きます。3打数1安打を目指しています。ハズレよりもアタリを読んでください。

三つ子の魂百まで

小学館の『小学五年生』と『小学六年生』が休刊となったそうです。
今どきは、小学生も高学年になると、趣味が多様化しており、男女の性差も顕著で、編集が難しくなっていることが理由として挙げられていますが、何といっても少子化のあおりでしょうね。
人が少ないんだから、どうしようもない。
 
思えば、スゴい企画でしたね。セグメント・マーケティングの極み。
ターゲットを絞り込むことによって、テーマを鮮明に浮かび上がらせるなんて。
さぞかし、たくさんのリサーチを繰り返したのであろうと想像いたします。
 
実は、私もこの小学生シリーズの愛読者でした。
ただし、普通の子供と違っていたのは、ひとつ上の学年のものを取っていたこと。
二年のときは、『小学三年生』。五年のときは、『小学六年生』。
こう書くと、なんだか英才教育の一環みたいな話に思えるでしょうが、何のことはない。私の母がドケチかつ合理的なオンナで、二つ上の姉がいるんだけど、同じような本を二冊買うのはもったいないので、間を取ったといういきさつがあります。平均を図ろうとすると、誰も満足できなくなる典型的な教訓話ですね。バカバカしいでしょう。ホントに合理的なら、姉のレベルに合わせると思うんだけど、母の考えでは“中とって”でありました。
 
ところが、この教育方針(?)が(私には)功を奏します。
小学生シリーズは、各教科の演習問題も掲載されていますが、むしろそれは一部で、それぞれの学年に合わせたテーマのもの(ロボットだとかタイムマシンだとか恐竜だとか)を詳しく掘り下げるいわゆる特集モノが売りとなっていました。これにより、同級生よりもちょっと進んだ情報を持つことになります。
 
もっと役立ったのが、“なぞなぞ”と“笑い話”。こういうのはネタが割れてませんから、単なるパクリが堂々とオリジナルとなり、「あいつは面白い」とか「いろんなことをよく知っている」との仲間内の評価を得るようになったのです。人間なんて、一度レッテルを貼られると、良くも悪くもなかなか消えません。
そういうもんだと思い込ませると、後々いろいろやりやすいのです。
 
 
飲食店もそういうところがあります。
なんとかロクサブローだって言うだけで、美味しいと思われてしまう。
欠点よりも長所を拾ってくれるんですね。これは、ありがたい。
 
だから、その評判をどうやってつけるかが、みんなが考え続けている喫緊のテーマなのであります。