年末年始はテレビ三昧なのが、TVerやABEMAの存在で、追いつかないほど慌ただしくなっております。
で、大晦日は恒例の『ももいろ歌合戦』を。
今年は時間帯の変更で、本家紅白とは裏かぶりしていません。だから、音楽好きの人は、2時から12時までずっと大変だったことでしょう。
だけど、本家との違いはCMが挟まるので、視聴に緩急がつけられること。企画も緩めなんですね。分刻みの紅白とは正反対です。
演者は端折ることなくフルサイズで歌う。間には、スベることすら計算済みの昭和っぽい笑いが入っていたり。それも緩急です。
ただし、すべての歌い手は口パク禁止の生歌でした。これもアンチテーゼですね。なので、のん(能年玲奈)みたいに信じられないくらいの下手くそが混ざってている。それを冷ややかに見るというよりは、むしろ30キロ付近でフラフラのマラソン選手を応援しているような、そんな気持ちにさせたりします。これも緩急。
そして、松本明子とか森口博子が意外なほどに歌が上手くて、昔の歌手はベースがしっかりしてたんだなと思ったりもしました。
それに比べると、最近のアイドルたちは圧倒的に外見重視で、大勢いるんだからちょっとぐらい下手でも許されるだろうの中居くん方式です。
それぞれの歌詞の中にやたらと「カワイイ」というフレーズが散りばめられていて、かつ、お互いを「カワイイ」と確認し合うように褒め合う。
「わたし、キレイ?」の口裂け女かとツッコミたくなるような、さとう珠緒のレベルじゃありません。ステージで飛び交うキラキラ光線は、照明とは別の光を添えていました。みんながそうだと怖くないんです。それって、原型に手を加えているから、確認を必要としているのかも?
とは言っても、ももクロはもちろんのこと、後藤真希や柏木由紀の存在感は別格で、そこはもうくぐってきた修羅場の数の違いを思わせました。
あと、島津亜矢という歌手。紅白には何度も出ていたそうですが、この人の歌唱力が半端ない。MISIAよりスゴいかもと思ったりしました。
それにしても、普段接することのない文化を覗いている感じで、刺激の嵐が襲い続ける連続でした。新旧アイドルの洪水とそれを支えるオタクっぽい独特の空気感。ああいうところって、連れ立って行くのか、一人でこそこそ行くものなのか? 研究テーマです。