アルバイトが戦力の中心だからでしょうか? 圧倒的な販売力を持つセブンイレブンは、その割に関わっている人たちの多くの懐が温まることなく、ここ数年のデフレ経済の一翼を担ってきたように思います。
考えてみれば、人口減少社会における小売業において、コンビニ店舗は飽和状態を迎えているため、高齢者層を取り込むか、海外進出を展開するか、境界領域にある他業種へ参入するかしか手段がありません。
スゴいのは、そのどれもに対して道をつけていること。
高齢層に対しての商品開発はもちろん、配達サービスの画策、海外展開のためには同時並行で外国人留学生の採用、他業種参入については100円コーヒーに始まって、ドーナッツ、そして先月から始まった宅配ピザ事業です。
ドトールやミスドはもとより、今度はドミノやピザーラもターゲットに据えているってとこ。これは他社からすれば脅威でありましょう。
都会で暮らしているとピンと来ないかもしれないけど、田舎の後期高齢者にとっての買物行為は死活問題なんです。免許返納も絡んだりしてますからね。
そしてもう一つ、人手不足があります。地方には若い人がいませんからね。配達サービスをやろうにも、運び手がいない。
ある業者がそれをやろうとしても、そこまでのニーズがないと二の足を踏んでしまいます。
もし、セブンが配達網を確立すれば、競合コンビニ店とのハッキリした差別化に繋がるし、田舎の人の宅配ピザへの憧れってのもあるから、充分な呼び水となる。もちろん、ついで買いも期待しています。ドライバーとしては、60代の雇用を積極的に行えば良い。田舎の60代は、男女共にヒマで元気だし、近隣のみんな知り合いだし、運転が上手いから、条件次第で喜んでやると思います。
かくして、イオンモールが商店街のシャッターを閉めたように、セブンイレブンがあらゆる競合店を隅に追いやっていくのであります。