非常に売りにくかった痴ほう介護保険は、一時払いローン方式によって目覚め、順調に数字を伸ばし始めました。
一般の代理店が苦戦続きだったので、実感は沸かなかったものの、とにかく業績好調なわけで、営業現場はほくほくでした。
そんなある日、アメリカ本社から、銀行系を通じての一時払いローン販売を中止するように言ってきたのです。
「Don't take risk a lot,for a little」
利回りが高い一時払い商品は、リスクが大きい。本質を見失うなってことでしょう。
社内は騒然です。
売れているのに。
あれだけ、銀行を焚き付けたのに。
その後しばらくは、各所でお詫び行脚が続きました。
だけど、謝って済まないことだってあります。
このとき、多くの銀行系代理店が、同様の商品を扱う別の生保と提携を始めました。
そして、その生保は売上げが倍増します。
半分以上が解約前提のいわゆる高金利商品だったのです。
やがて、バブルが崩壊します。
(つづく)