昔はフジテレビの番組が、世の中を先取りしていました。『冗談画報』とか『カノッサの屈辱』とか、面白かったなぁ。
今はそういうの、テレビ東京が一手に引き受けているように思います。
『孤独のグルメ』『ゴッドタン』『YOUは何しに日本へ?』『ガイアの夜明け』…
そして、4月から月火水の夕方に週三で始まった『正解の無いクイズ』です。
この番組は、出されたテーマについて、各界の天才奇才が回答し、MCの3人(呂布カルマ・相席スタート山添・Aマッソ加納)による合議で正解を選ぶという内容です。
例えば、「小学校の授業にもう一つ科目を追加するなら、何を増やしますか?」の設問に対し、
「地球という授業〜農業や釣りや散歩を教える」(かもめんたる・岩崎う大)
「経営〜クラス内に企業を設立させてビジネスを学ぶ」(武井壮)
「哲学〜疑うことを学ばせるため」(哲学者・小川仁志)
「瞑想〜孤独と向き合う経験を積む」(イェール大学教授・成田悠輔)
「気合い〜自分を奮い立たせる強い気持ちが大事だから」(浜口京子)
「無意味を教える授業」(トムブラウン・みちお)
と回答が並びます。
この中から、選択肢がいくつもあるということに気づくような授業は価値が高いとの理由で、「哲学」が選ばれました。
大喜利の形態を取っているものの、結構真面目に考えているところ、そのバランスが面白いなぁと感心しています。
ちなみに、私だったら「脳の性質」について教えます。効果的な使い方を知ることが、後の人生に大きく影響するからです。
それにしてもMCの3人、それぞれがツッコミタイプなんだけど、グイグイ出ていくようなところはなく、メッセージの受け止め方が絶妙で、キャスティングが素晴らしい。そういうところが、テレビ東京制作の真骨頂です。予算が少ないからこそ出てくる知恵って感じ。
残念だと思うのは、放映する時間帯が夕方の5時半だということ。誰が見るのを想定しているのでしょうか?小中学生?帰宅部の子供?
いや、視聴率を意識し過ぎないからこそ、発想がいっぱいいっぱい広がるわけで、そういうところがテレビ東京の強みなのかもしれません?