TVerで『ゴーストライター』という2015年のドラマをやっています。
これは、中谷美紀演じる流行作家の筆が行き詰まり、水川あさみ演じるアシスタントが手伝っているうちに、いつの間にか完全に立場が入れ替わってしまうストーリーです。こういう話って文壇には昔から噂としてありまして、出版社からしても新人をイチから育て上げるより、その作品を有名作家の名前で出した方が数十倍売れるということで、まぁまぁまぁってことにするらしい。程度問題ではあるのでしょうが、そういうの、少なからず存在すると思います。やたらと書きまくっている作家は、仕組みとして、そういう下請けっぽい部分を隠しているかもしれません。
何から何までというのは、ないのかもしれないけど、部分だったらあるんだと。漫画家のスタイルです。私だったらやります⁉︎
と、ラジオでニュースを聴いていたら、作家の吉本ばななが自身のX(旧ツイッター)で、自分が書いていない本が、Kindleで売られていると憤慨しているというのが流れてきました。著作者は確かに「吉本ばなな」と記されており、タイトルが「世界には時間がない: 時間のない世界 時間なき世界」といういかにも吉本氏が書きそうな題名となっているんだそうです。おそらくは生成AIを使ったものと思われ、オエ〜、こんなことができるんだとビックリです。
東野圭吾氏や村上春樹氏の名前でも同様のことが行われているというコメントもありましたが、ヤバいですね、デジタル社会。
『生成AIで世界はこう変わる』(今井翔太著・SB新書)によれば、人工知能の進化はとどまるところを知らず、専門家に予測不能だと言わせるほどのスピードで常識が上書きされているといいます。研究者たちは、自分たちの研究がある日突然ひっくり返されてしまう恐怖感と、後世に語り継がれるであろう劇的な時代に巡り会えた幸福感の狭間にいるんだとも。
その中で、興味深かったのは…
「人間が創造する行為の源泉のほとんどが組み合わせと探索で出来上がっていると考えられており、そういう観点から見ると、現在の生成AIがその要件を満たしていると言える。一方、人が行う創作という行為には、生成AIが組み合わせや探索を用いて実現できる創造を超えた創作者の感情、思想、ストーリーなどが反映されている。したがって、生成AIを用いて創作を行うクリエイターは、生成AIによる効率化と創作者自身の感情などの表現とのトレードオフを考慮していかなければならない。そういう観点において、最近の生成AIは、そのパフォーマンスを生かしながら、作者の意図をできるだけ反映できる機能が備わりつつある」
という記述です。感情、思想、ねぇ⁉︎
世の中は、辞書や参考書持込みの試験参加を認める流れへと動いています。ポケトークがあれば、外国語を学ばなくても平気だって話。そうだとすると、これまでの詰込み教育とは違う教え方が必要になってくるように思いました。