オードリーの若林正恭が『午前0時の森』という番組で、今村夏子の『あひる』(角川文庫)が面白いと言っていたので早速購入しました。
全然知らなかったけれど、芥川賞作家なんですね。
エンタメ型の直木賞作品は読むけれど、純文学型の芥川賞作品には興味が湧かず、村上春樹でさえも手をつけていません。
それなのに何故かと言うと、オススメ本だったことに加え、短編集であるところに心が動いたからです。
送られてきた小説は、僅か160ページで活字が大きいので、一時間ちょっとで読み終わりました。
う〜ん、日常の出来事を子供目線で切り取った話で、解決すべき事件のようなことも起こらず、淡々と時間が経過していきます。
読者は登場人物の内面をそれぞれの解釈で理解するのが流儀のようです。
実際の世の中は、結論が曖昧なまま、愛情や哀しさや時には残酷性を感じながらも、それを表に出さない。簡単な話、相手が好意を持っているかどうかさえわからないというのが現実なのであります。だけど、それを読み取れというのが純文学らしいです。合ってますか?
小学校の国語のテストでは、主人公の気持ちに近いものを次の三つから選べってのがあったけど、そういうことなのかなぁ。
自分に自信がないと、モヤモヤしたままで終わってしまうのであります。私的には65点。スミマセン。