バカリズムが面白いってことは、このブログで何度も書いておりますが、その真骨頂は、自身で演じるよりも、彼の世界観に基づいて表現した脚本にあると思います。何故なら、演技が下手だから。ドラマでいくら頑張って演じてもお笑いの人にしか見えないのは、表情が乏しいせいだと思います。目が死んでるんですね。おおよそ役者からは程遠い。
以前、『架空OL日記』で自作の脚本に女装して主演のOL役に挑んでいたものの、今ひとつハネなかったのは、自分が出てたからです。
だけど、ストーリー展開で共感を得ていたのは、普通のOLの平凡な日常あるあるを細かく丁寧に描いていたからでありましょう。男性が気付かない女性目線からの描写。登場するちゃんとした女性の役者も、女オンナしていない中性っぽい女優を起用していました。
夏帆とか臼田あさ美とか山田真歩とか。バカリズムはショートカットが好みです。
いずれもフェロモンが溢れ出るようなタイプではありません。だけど、バカっぽい顔立ちの人は却下です。会話にキレがなくなるから。
そう、女性同士の芯食った大喜利みたいなスピードある会話劇がバカリズム脚本の腕の見せどころなのであります。
セリフがヘタクソな本人は、どうしても出たいんでしょうね。死後の世界で書類を受け付ける公務員みたいな役で登場しています。紋切り型で融通が利かないってとこ、適役でありました。
いやぁ、このドラマ、第6話まで進みましたが、メチャクチャ面白いです。
まだ観ていない方は、是非TVerでどうぞ。番組のホームページも気合が入った秀逸な出来栄えです。このことからもスタッフが一丸となって面白がっている様子が窺えます。リスペクトさえある。そして、ただ今は人生の4周目。それが意識できたら楽しいねぇ。